新しいものを取り入れつつ、しっかり日本舞踊に見える、その踊りの秘密は千翠珠煌の修業時代にさかのぼると見えてきます。
新舞踊の草分け的存在の花園流
古典の流派は、何代もの長きにわたって受け継がれていますが、花園流は新舞踊、つまり創作舞踊の草分けとして、3代もの長きにわたり継承されています。千翠珠煌は、その花園流に入門し、独立までの15年間修業しました。
坪内逍遥等から始まった新舞踊運動のころ、洋舞出身の初代が花柳流日本舞踊を修め、創作活動をするために花園流を興しました。
花園流は、新舞踊流派の草分け的存在なのです。
花園流は2代目が花柳寿楽師の下で修業したことで、古典を修め、洋舞などのアレンジもある創作舞踊と古典の2大柱を備えた流派でした。
幸運だったのは、しっかりと古典で日舞の基礎を学べたことと同時に、二代にわたる家元の創作の知恵、技術を受け取ることができたということです。しかもおよそ40年ほど前の入門当時、すでに二代目が創作活動の円熟期にあったということは本当に恵まれていたと思います。
というわけで、千翠流舞の踊りは、花園流の二代の知恵の上に千翠珠煌の新しいアイデアがプラスされて成り立っている、と言えるのです。
千翠流舞の踊りのこだわり
第一に現代に受け入れやすい音楽である、ということです。
現代人の耳になじんだ曲は、日本舞踊を覗き見る入り口として、やはりとっつきやすく感じてもらえると考えています。
第2にわかりやすい振付である、ということです。
日本舞踊はもともと日常的な振りも多く、初めて見てもある程度理解できるように踊るべきと考えています。
それと同時に、素直に ”かっこいい!” ”おもしろい!” 楽しい!” と感じられるように振り付けられ、踊られなければと考えています。
第3に、あくまでも日本舞踊である、ということです。
私たちは、日本舞踊でどういう表現ができるかを追求しています。振付師として他ジャンルのご依頼があれば、もちろん対応しますが、千翠流舞の踊りとしては、衣装が着物でなかったとしても日本舞踊である、と言えるものを表現しているつもりです。
現代のニーズにあわせて受け入れられるものを、 と腐心する伝統芸能の人は日舞に限らず沢山いらして、例えば津軽三味線で現代曲を作ったり、民謡を現代のリズムに合うように編曲したり、現代のヒット曲を和楽器で演奏するなどもありますね。
そういうものに出会うと本当に ”和楽器ってすごい!””日本ってかっこいい!”と思いませんか?
私たちもそうところからもヒントを経て”わかりやすい””かっこいい””面白い”と思って頂けるよう、創作し踊っています。
日本舞踊はもっと楽しい
日本の芸能というと、勉強しないとわからない、みたいなところを感じている方も多いと思いますが、わからない時は、”わからない”と言いましょう。
表現である以上、わかってもらえるように、伝わるように努力するのが表現者のつとめだと思うからです。
そんなわけで千翠流舞のショーは、、わかりやすく、かっこいい、楽しいものをめざして日々、精進してまいります。
是非、千翠流舞ショーを見にいらしてください!
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