教える・教室のおしごと
現在は、弟子の中に師範資格を持っている者はいないので、私こと千翠珠煌が教える仕事をしていますが、将来のことも考え、名取の弟子達には時間のあるときは手伝ってもらっています。
日本舞踊教室自体は、以前所属していた流派の時から開いていますので、相当長い時(あえて言いません…)が経っています。
途中、流派をやめたり、出産があったり、体を悪くしたり、お弟子さんも若い方が多かったので、ずっと一緒にという方は少なかったですね。
そのかわり辞めた後も繋がりが途切れず、観に来てくれたり手伝ってくれたりして、本当にありがたいことだと思いますし、密かな自慢でもあります。
前の流派にいた時代から親しくしていただいた、親くらい離れた年代の方がずっと支えて下さって、子供も成長するにつれ何とか形になってきた、というところでしょうか。
お教室では、如何に楽しんで学んでもらえるかを一番に考えています。
日舞は、ただ振りを覚えたり技術が上達すればいいのではない、と思っています。
日舞には ”踊る”部分と”演じる”部分があります。
”踊る”は、まさに字の通りでその曲の雰囲気、リズム、裏側の曲の主題などを心に持って体現します。これはダンスと変わりません。
もう一つ大事な”演じる”。芝居の部分です。クラッシックバレエもそうですが、主人公やストーリーなどを演じなければなりません。
私はいずれも(踊るも演じるも)表現する気持ちの部分が無ければならない、と思っています。
技術はもちろん大切ですが、気持ちが無ければ、表現する意思が無ければ、それはただの運動だと思うのです。
踊りは上手そうだけど無表情、下手だけど楽しそうに踊ってる・・・どちらが良いでしょうか。
日舞をほとんど知らない人なら、必ず後者の踊りを「面白かった」とおっしゃいます。
ウチのお弟子さんたちは、その点はいつも先生にうるさく言われていて心得ているので、頑張って表現しようとしていると思います。
舞踊会では、身内以外に観にいらしてくださるファンともいえる方が結構いらして、これも密かな自慢です。
踊りは元来見せるために生まれました。
その始まりは神様へ。そして今は(もちろん神様への奉納は現在も残っていますよ)大勢の人の前で披露します。
大勢の前で緊張を感じつつ、何とか伝えようと努力する。
この体験が、踊りの醍醐味です。(断言!笑)
お稽古も、とにかく楽しく、そしてその先の舞台の楽しさを教えるべく日々努力しています。
よく初めてお稽古にいらした方が「こんなに楽しいとは思いませんでした!」とおっしゃってくださいますが、よっぽど日舞に対して禁欲的イメージを持っていたんだなぁと苦笑しつつ、私にとってはこれ以上なく嬉しい言葉です。
ですから、お稽古の時は本当に集中して、教えています。
それは、厳しく、ということではなく、どう言ったらこのイメージを理解してくれるかとか、どのタイミングでヒントを出せば気づいてくれるか、どう動いて見せればできるようになるかなど。
個人個人で受け取り方も、体の使い方も違うので、その見極めが大切なのです。
1人1人同じ教え方はしません。
ですから、グループレッスンのメソッドもかなり効率よく教えられるようできていますが、グループの半分の時間だとしても、オーダーメイド感あふれる個人レッスンを受ける価値はあると思っています。
日本舞踊講師のおしごと
現在教えているお仕事としては、高校の日本舞踊の授業。あとは、ワークショップです。
ワークショップは、依頼される場合も、千翠流舞で開催する場合も目的は、日舞の楽しさを知ってもらい、日舞の入り口になるようにということです。
数年前には、クリエイティブ系の学校で、「日本舞踊でこんな表現もできる、という新しい体験を生徒たちにさせてやってほしい」と大いに期待をいただいて、講師のご依頼をお引き受けしました。
そんなわけで高校生の感性に刺さるよう、基本の踊りを一通り勉強した後、和楽器とのセッションしたロックなどの曲を使ったりして、(もちろん技術は日舞ですが)和楽器のカッコよさ、日舞のカッコよさを感じてもらえるように腐心しました。
まあでも基本初心者なので、簡単な振りでいかにカッコよく振り付けるか,という悩ましさもありましたが。
でも1年も経つ頃には、グループでフォーメーションを考え、競い合って芸術祭で発表できるところまで成長できたのです。
グループレッスンのメソッドは、ワークショップなどのために開発してはいましたが、これだけ大人数で、1年間継続したのは初めてだったので、この結果は大きな収穫でした。
日舞を習うということ
他のブログで触れていますが(千翠珠煌のプロフィール参照)、私は日舞と合わせて洋舞も修得しています。教室を始めた当初は、グループレッスンに洋舞を取り入れていました。
これは、早く身体の使い方を覚えてもらうためでしたが、それを聞いた子供を持つママが、子供も対象にやってくれればいいな、というようなことを言いました。
一度に両方習える、と思ったようでした。
これは、是非主張したいのですが、日舞を習ったら日舞しかできない、なんてことはありません。
少なくとも私(=千翠流舞)は、日舞のお稽古で融通の効かない教え方はしていません。
広く言いますと、日舞に限らず体を使う習い事は、身体をコントロールする訓練になります。
やったことのない方は割にわからないのですが、自分の身体って、なかなか自分の思い通りに動かないものです。
ですから、一つ思い通りに動けるようになれば、次の新しく習うことも、上達が早くなります。
そして、様々な習い事の中から、日本人としてのアイデンティティを確固たるものにもできてお得な、日本舞踊をお勧めするわけです(笑)(良かったら「身体表現を学ぶということ」もあわせてご覧ください)
振付、演出のおしごと
-振付はすべて千翠流舞オリジナル-
千翠流舞の振付は、現在すべて千翠珠煌がしています。
ですから、教室名は「千翠流日本舞踊教室」となっています。
一般の方々には判りづらいかも知れませんが、千翠流というのは「わたし流」ということと同じです。
自分で振付して広めている人のことを”家元”と言います。
ですから、私(千翠流)の振り付けを学び、継承していく人が”千翠”を名乗り、後進を指導していくことになります。
このあたりが現在、あいまいになってきていて、「あの踊り、良かったから教えて」などと他流の人が平気で声をかけてきたりします。
振付する人は別に私でなく他の弟子でもいいですし、一生習いに来なくてはいけないとも思っていないので、千翠を名乗りつつ独立して活躍してくれていいと思っています。
しかし、他流の方は別です。共演などはもちろんありですが、千翠を名乗らないで千翠流の振り付けを踊ったり教えたりはおかしいでしょう。
もしも他流の人に振付や指導を頼みたいのであれば、ちゃんと仕事として依頼するべきです。
そういう事では、これもお仕事ですね。ご要望に応じた振付をいたします。ご依頼お待ちしております(笑)
このこととは別に、ショー、演劇など舞台での演出・振付などもお仕事として、携わっていきたいとも思っています。
千翠流舞はすべての踊りを自前の振り付けで、頑張っています。
千翠流舞のお仕事としては、題材探しから始まる、この振付=創作が一番のかなめだと思っています。
こだわりは、観てわかりやすい、踊って楽しい、習ってちょっと難しい?というところでしょうか。
日本舞踊は皆同じではありません。退屈でつまらないものでもないんです。
是非、いろいろな演目、いろんな人の踊りを見てください。
きっとあなたのお気に入りが見つかります。
そして千翠流舞では、楽しいお稽古の時間をお約束します!
⁂お知らせ欄にて千翠流舞のワークショップのご案内があります。⁂
💮千翠珠煌主催の日本舞踊教室では、無料体験レッスンを 千翠流舞ではワークショップを開催しています。
お申込み、お問い合わせはこちらから。
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